定義と特徴、みたいなところ(笑)

アンティークきものって、最近よく聞く言葉だけれど、
それは、古着のことをいうの?
むかしの着物であることは確からしいけれど、
リサイクル着物、ということばもきくよね〜。
ちょっと調べてみましょう。

「アンティーク」とは、もともと1870年頃まで古代ギリシャ、ローマの遺物に
対して使われた単語だったそうです。
その後上流階級の間で行われていた欧米の美術品・宝飾品などをを含む
物品の売買が、新興富裕市民層にも浸透するようになると、
アンティークという言葉は、工芸品などにも、範囲が広がって使われるように
なったということです。
 現在「アンティーク」と言うと、輸入関税に関する法律という法律上では、
「製作後100年を経た物」に限ると定義され、関税額を決定する基準と
なっているそうなので、大体その年代のものを言うということでしょうか。

さて、そこで、着物の話を調べてみると、
「アンティーク着物」とは、やはり、おもに、大正時代から、昭和初期にかけての
着物のことで、大正ロマン、昭和モダンなどと称されています。
アンティーク着物は、昔大流行した着物ですから、その当時はたくさん
出回っていたと思うのですが、長い年月のうちに生地の状態などが、
普段着として着るのに耐えられるような強さがなくなり、
残っているのはまさに一点ものに近いと言えるでしょう。
またそれが、アンティーク着物の魅力なのですね。

「リサイクル着物」とは、戦後の着物の、「古着」であったり、新品同様でも、
一度商品として人手に渡ったもので、いわゆる中古品と呼ばれるもの
なのだそうです。
試着さえしてないものでも、一度、売買されて、購入者に渡ったものは
そうよばれるということですから、こういった、新品同様のものが見つかれば、
ホントにラッキーということだし、逆に、傷、しみのあるものまで、
扱われていることになります。

“痛み具合”、“金額”、“好み”の3点で、どうするかを決めるというところが、
面白さともいえるし、買うかどうかを決めていく力にもなるということですね。

古くても、人が着た物でも、質の良いもの、価値のあるもの、
素敵な柄や色のものなどが、大切に扱われて、この先も長く愛れるのだと
考えると、昔の着物を大切にする、ということは、本当に素晴らしいことだな
と思います。

それは、流行を追うことでもなく、じっくりと自分の好みというものを探す作業
だとすれば、まさに、自分探しそのものではないでしょうか。

昔の着物の中に、本当に生活になじむものが、見つかりそうな気がする
今日この頃(笑)
着物という、日本の衣装文化、長い、年月に育まれて、日本の気候や
風土に合わせて、暮らしの中に息づいてきた知恵までも含めて、
大切に感じ取り、また後々へも伝えていけて、本当にこの国に生まれてきて
良かったな〜と思いたいですね。

あと少し、よく聞く銘仙とお召しについて、調べてみました。

銘仙は、明治 / 大正〜昭和初期にかけて庶民の間で大流行した
平織りの絹織物で、伊勢崎 / 秩父 / 桐生 / 足利 / 八王子など
主に関東地方で生産されていました。
銘仙といえば、大胆な柄と派手な色使い。
私は、通崎睦美さんのソデカガミ 銘仙着物コレクション"という本で、初めてその鮮やかさを知りました。
かすれた柄が特徴的ですね。
古くなると裂けやすいのが難点ですが、
アンティーク着物の中では一番人気があるそうです。

お召しは、戦後しばらくまで大流行した着物地のひとつで、縮緬(ちりめん)
の仲間ですが、糸の段階で先染めし、織ったものです。
準礼装やとびきりの洒落着として用いられました。
糸の撚り(より)が強いため、縮緬とは違うしぼ(糸の撚り具合で
織物の表面に表れたしわのような凹凸のこと)の風合い。
しゃきっとして、固くざらざらとしたさわり心地と、独特の色柄が特徴です。
水に弱く、縮んだり色が変わったりするので注意が必要で、
ガード加工がされているかどうかをチェックする必要があるそうです。


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2005年12月02日 17:28

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