後のお手入れ
本当におしゃれな人は手入れ上手と言われますが、
きものの場合はなおさら、ということ。
たいせつなきものを長持ちさせるためにも、気をつけるポイントなどを
調べてみました。
脱いだ後は・・・・・・
●まず汚れのチェックを
脱ぐ前にざっとほこりを払い、脱いだら、えりやそで口の裏の
汚れているところを、タオルの上に広げ、脱脂綿にベンジンを含ませ、
たたくように拭きます。
周りをぼかすようにして拭くと輪じみができません。
きものと長襦袢をきものハンガーに、
帯や小物はいすの背などにかけ、体温と湿気をとります。
雨天の泥はねは、乾いてからはたき、ベンジンで拭きます。
●帯ときもののしわとり
帯を解いたら、しわの部分を軽くたたきながら伸ばし、
ハンガーにかけておきます。
お太鼓やたれの部分のしわは、乾いた当て布をして、上からそっと
アイロンをかけておきます。
金銀箔には、強いアイロンを当てないように気をつけてください。
きちんとたたんでおけば、しわは自然にとれるものです。
ただし、湿気は禁物なので、スチームアイロンは厳禁です。
虫干しと防虫剤について
●今は着ることが虫干し
昔は年に一度、畳の部屋にきものをずらりと並べて虫干しをする習慣が
ありましたが、今はスペースにも余裕がないので、少なくとも一年に一度
きものを着ることで風を通すことが、虫干しがわりになります。
出番の少ない冠婚葬祭のきものは、2〜3年に一度、2月頃の
晴天つづきの日の、10時〜3時くらいを目安にして、虫干しを。
最近は暖房がきいているので、一年中虫がいます。
見つけたら即座に退治するようにしてください。
また、たんすにぎゅうぎゅうに詰めておくと、空気が循環しにくく、湿気が
こもりやすいので、少し余裕がある程度にし、詰め込みすぎないよう
気をつけましょう。
●防虫剤はたんすの上段に
きものは、「うこん」の布か、畳紙(たとうし)につつみ、その上に防虫剤
をいれて、しまいます。
防虫剤のガスは、下のほうへと流れるので、たんすの上方へ置きます。
きものに直接置くと布を傷めるので、必ず紙の上におきましょう。
また、礼装用のバッグや草履も、半年に一回は箱を開けて中をチェックし、
風を通すようにすると、いざというとき、カビだらけという心配もありません。
大切なきものを少しでも長持ちさせ、いつでも気持ちよく着るためには、
こうした日頃のケアを怠らないことです。
防虫剤も、年に一回は新しいものととりかえて、防虫効果が失われて
いないように注意してください。
足袋の洗濯について
一日歩くと足袋は結構汚れてしまうものです。
洗剤を溶かした水にしばらくつけてから、表は柔らかいブラシで、
裏は固いブラシで、布目にそって洗います。
形を整えて干して、最後のアイロンをかけるときれいに仕上がります。
汗をかいたら・・・
着物に汗じみがついたときには、脱いだ後で、乾いた白いタオルを下に
敷き、上から濡らした白いタオルで しみ部分をこすらないようにして
たたきます。
ただし、アンティーク着物の場合は、傷んでいて、水気にも弱い場合が
ありますので、汗をかいたら干して、すぐクリーニングに出すのが
無難だということです。
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2005年11月09日 23:27