汚れと傷みについて
アンティークの着物は、どうしても、汚れや傷みはあるものです。
だって、長い年月を経ているんですものね。100年以上ですものね。
ただ、着ると隠れる場所なら問題はないのですが、
着たときにポイントとなる場所に、傷みがないかどうかは、よくチェックすること
が必要です。
<着物のチェックポイント>
衿(えり)・・・肌に直接触れる場所なので、汚れていることが多いです。
特に、胸もとにあたる部分は、よく目がいくところなので、
注意してみておきましょう。
身ごろ・・・ 下前と、胴にあたる部分なら問題はありません。
でも、それ以外の部分は全部、注意してみなければなりません。
上前も、しみが見つかりやすい場所なので、入念にチェック。
裾(すそ)・・・歩くときの摩擦で、裾というのは、傷んでいたり、破れていたり、
汚れていたりしやすいところです。泥はねの跡にも要注意です。
裏地がある場合は、生地が湿気で縮んでひきつっていたり、
逆に、伸びて垂れ下がるような感じになっていることもあるので
気をつけてください。
袖(そで)・・・袂(たもと)や袖口の汚れに要注意。
あとは、生地の変色。袖と身ごろとでは、色が違ってきていることも。
夏の着物などは、もともとが薄いものでもあり、生地そのものが
弱っていることもあります。袖の内側などの見えないところで、
強度をチェックすることも大切です。
また、表と裏で素材の違う生地を使っていることも多いので、
釣り合いが悪くないかを広げてチェックしてみてください。
また、同時に、虫くいなども、小さく小さくあることがあるので、
光にかざしてみることも必要だそうです。
<帯のチェックポイント>
胴に巻いたとき前にくる部分に、気になる汚れや傷みがないかをチェック
しみ以外にも、わになった部分や、お太鼓になる部分、たれ、が
すれていることがあります。
結び目になっていた部分も傷んでいることが多いところですが、
強度がちゃんとあれば、見えるところではないので大丈夫です。
お太鼓の上、背中にあたる部分なども、汗をかきやすいところなので、
汚れていたり、色が移っていたりすることがありますが、ここも見えないので、
心配はいりません。
結局、実際に着てみて、どうか、といういうところが大切なんですね。
お出かけするとしても大丈夫かどうか、日常的に着るなら、気に入ったから
よしとしよう!など、いろいろと想像力を働かせて、決めていくことが必要
みたいですね。
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2005年12月02日 17:39