ポリエステルのきものが登場してから、もうずいぶん経ちます。
着物が洗濯機で洗えるというのは、画期的なことでした。
生地や染めもシーズンごとによくなり、色、柄も豊富です。

ポリエステルのきものの特徴は、水洗いできることです。
ネットに入れて洗濯機で洗えるので、汚れを気にせずに、気楽に着ることが
できます。
また、ぬれても縮むことがないので、雨の日でも安心して着られます。

ただ、水に強いのとは逆に、熱には弱いので注意をしなければなりません。
特に煙草の火とアイロンです。

ポリエステルのきものは仕立て上がりが多いのですが、
もし仕立てる場合は、仕立てが絹物とは少しちがうので、化繊縫製の専門家
に頼むようにします。

ポリエステルのきものは、黒留袖から訪問着、付け下げ、小紋、七五三の
祝い着まで、ほとんどの種類が揃っています。

そして、それにあわせ、染めの種類も豊富です。もちろん長襦袢や小物も
つくられていますので、どんなところへ着て行こうかとわくわくしますね。

若い方ならパーティーに着ていくのもよいでしょう。
また着物になれるために、お稽古着にすることもできます。
海外旅行に華やかな小紋も便利です。
お茶を習っている方には、色無地も必要でしょう。
どんな風に着るのか、（何の為に必要なのか）考えてから選ぶように
したいものですね。

ポリエステルのきものの魅力は、洗えることと、もうひとつ、
価格が絹物に比べて安いことです。
でも、気軽に買えるからと何となく買ってしまうと、結局着る機会の少ない
着物になってしまいます。
ポリエステルのきものは、価格の面からも実用品ともいえるものです。
生活の中で、どう生かすかを考えて選びたいですね。

帯なども、礼装用のものからすべてが揃っているそうですが、
すべてをこの素材でまとめるのではなく、一部に使うとよいとのこと。

着物生活にはぴったりの、たびたび着る人ほど重宝する、便利な着物
といえそうですね。